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Supply Chain Security

スマートコンテナ検討の背景~続発するコンテナ積載トレーラー事故~

スマートコンテナ検討の背景~続発するコンテナ積載トレーラー事故~

 

10月2日の産経新聞朝刊23面にコンテナ積載トレーラーの事故およびその要因などが掲載された。

以下転載

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コンテナ積載トレーラー事故多発 運転手も恐れる「ブラックボックス」

 

 今年2月、東京都板橋区の首都高5号線で大型トレーラーが横転し、運転手が閉じ込められて死亡した。5月には名古屋市でコンテナが隣を走行中の乗用車に横倒しになり、3人が死傷する事故も起きている。

 

発生時期

場所

概要

平成15年

5月

千葉県小見川町

交差点左折時に荷台からコンテナが落下。対向車2台を押しつぶし、1人死亡

平成16年

7月

大阪市港区

右カーブで牽引車が左に傾いて横転

 

11年

東京都中央区

首都高で右に傾き、制御不能に陥り横転。運転手が軽傷

21年

2月

東京都板橋区

首都高で横転し側壁に衝突。運転手が死亡

 

5月

名古屋市港区

名古屋環状線でコンテナが隣を走る乗用車に落下し。母娘ら3人が死傷

 

7月

横浜市鶴見区

首都高大黒ジャンクション下国道357線でカーブを曲がり切れず、側壁に衝突。運転手は自力ではいだしたが、橋脚から10メートル下の道路に転落し、全身を強く打って死亡

 

 ここ数年、コンテナを積んだ大型トレーラーの事故が続発。背景について、全日本トラック協会の担当者は「複雑な事情がある」と説明する。

 

 コンテナのうち海外から来た国際コンテナは、荷主が運転手らに中身の情報を開示する義務がない。国交省は、すでに情報開示のガイドラインを作成。情報伝達の徹底を図っているが、同協会担当者は「浸透していないし、たとえ伝票があっても情報が外国語で書かれている場合は読み取れない」と話す。重量をチェックする仕組みもないという。

 

 ■情報開示へ

 

 国交省が8月にまとめた運転手などへの調査では、「内容の分からない荷物を運んだ」と答えた運転手は26・2%に達した。コンテナは長い輸送の過程で積み荷が崩れたり、積み込む際にバランスが悪く配置されているケースがある。「重心が偏った荷物を運んだ」とする回答も55・3%と半分以上にのぼった。

 

 こうした事情から、民主党はコンテナの中身情報開示を義務化する法案成立を公約に提示。国交省も対応を始めた。しかし、義務化には課題も多い。海外からのコンテナは、船が到着すると十数秒単位で次々とトレーラーに積まれる。チェックが義務化されれば、物流のスピードや船の出航に影響が出るケースも想像できる。さらに、すべて開封して中身の配置状況を調べるとなれば、広大な検査場所の確保も問題になる。

 

 ■道路事情も

 

 一方、都市部の道路は幅が狭く、ビルを縫うように張り巡らされている。2月の首都高の横転事故現場も「魔のカーブ」とされ、その半年前にも全面復旧まで2カ月かかる横転炎上事故が起きた。同協会の担当者は、「構造上、不安定なトレーラーがスムーズに走れる環境が整っていない。コンテナは大型化が進み、ますます輸送は難しい」とこぼす。

 

 国交省は制限速度を下回る「慎重走行」を指導、協会も運転手に順守を徹底するが、5月の名古屋の事故でも制限速度は守られており、対策は一筋縄ではいかない。

 

 国交省自動車交通局の担当者は「コンテナの中身の問題のほか、道路事情も事故の一因だ。ただ、いずれも解決は難しく、関係者間の調整を図りたい」と話している。

 

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サプライチェーンセキュリティにおけるスマートコンテナの概念も、対テロ対策の荷物の可視化であるが、この仕組みを応用することで、ブラックボックス化しているコンテナの積載状況も把握できトレーラー運転手の負担軽減に繋がると思われる

 

2009.10.02 by admin

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米国土安全保障省が進めるSupply Chain Security

~トレーサビリティの新たな潮流~その1

unicomのwhat´s newに記載した米国DHSの技術発表会の件は計2回の実験の成果を前提としている。遡ること2007年第一回目のMATTS実験は、僕が設計・運用を行った。

 元々のきっかけはシリコンバレー在住Oさんと横浜Mさんがi社の代理人として持ち込んだものだった。
 9.11テロ後に発足した国土安全保障省(DHS)では2001年頃からRFID等を用いたOSC(オペレーション・セーフ・コマース)プロジェクトが進められており、当時から僕はウオッチングしていた事もあり、Oさんの話に飛びついた。

 この時点での僕の持論は、ビジネス的に成り立つモデルは位置情報と各種センサーネットワークを集約するデータセンターしかないというものであった。

以下に、2007年実験終了後に某媒体へ執筆した内容を再掲する。 

米国土安全保障省と国土交通省による

海上コンテナ輸送セキュリティのパイロット・プログラムについて
~サプライチェーン・セキュリティを実現するカーゴ・セキュリティ・プログラムの全容~


 2001年9月11日、米国本土への同時多発テロをきっかけとして立ち上がった国土安全保障省(以下DHS:Department of Homeland Security)は、2007年4月~8月の間、日本の国土交通省と日米間海上コンテナ輸送セキュリティにかかわる通信技術(MATTS:Marine Asset Tag Tracking System)の実験を行いました。私どもはその技術部分の支援を行っています。
 ここではパイロット・プログラムの経緯やその技術の解説および将来的なアプリケーション展開例などを紹介します。


パイロット・プログラムの背景

2005年6月、WCO※1は国際貿易の安全確保および円滑化のための基準項目を定めました。

 (1)事前電子マニフェスト情報の国際標準化
 (2)リスク管理アプローチの使用
 (3)非破壊検知機器を使用したハイリスク・コンテナの検査実施
 (4)サプライチェーン・セキュリティ基準に適合する民間へ供与するベネフィットの明確化

 また、2006年10月13日、米ブッシュ大統領はSAFE Port Act※2に署名しました。これは2009年に実施される米全港湾に対する安全確保と説明責任法であり、輸送中のコンテナの安全確保のための必要最低基準の規則を策定するなどのさまざまな施策が盛り込まれています。

 ※1 WCO(World Customs Organization)世界税関機構
 ※2 SAFE Port Act(Security and Accountability For Every Port Act of 2006)


カーゴ・セキュリティ・プログラム

 DHSは2005年よりカーゴ・セキュリティ・プログラムを開始しました。これはテロ対策の一環として、DHSが進めているサプライチェーン・キュリティを実現するデバイスなどの研究開発プログラムで、既に実施されているC-TPAT※3やATS※4、米国向け海上貨物は24時間前までに電子マニフェストを提出することが義務付けられている24時間ルール※5などの各規制や運用ルールとの整合性の検証も含めて複数の研究開発プログラムが進められています。(図1および図2)

 ※3 C-TPAT Customs Trade Partnership Against Terrorism
 ※4 ATS Automated Targeting System(自動ターゲティングシステム)
 ※5 24時間ルール 24-hour Advance Vessel Manifest Rule(Trade Act 2002)

zu01.gif

 

レイヤとインターフェイス.gif 
Marine Asset Tag Tracking System(MATTS)

 MATTSは複数あるカーゴ・セキュリティ・プログラムの1つで、コンテナに取り付けられたセンサー情報をセキュアに通信する仕組みであり、(図3)DHSの要求要件は以下のとおりです。

 ・世界のどこでも1コンテナ単位での位置確認ができ移動追跡可能
 ・グローバル・ネットワークでの双方向通信性を確保しユーザー情報基盤へのデータ発信
 ・センサー機能を有したデバイスと連結し、データ蓄積機能と即時警告発信の機能を持つ
  発信データのセキュリティ確保とコンテナの真正証明機能
 ・低コスト、かつ電池駆動を最低10年間保持



パイロット・プログラム概要


 パイロット・プログラムは日米政府間の科学技術協定の枠組みに基づき、DHSの研究開発ロードマップに沿ったMATTS通信のしくみをベースにしたTag、Gateway、マネジメントサーバという3つの機能を使いました。(図4上)
 実施ルートは、APL(American President Lines)横浜港ターミナルを基点に米国向け海上コンテナ100本それぞれに対してMATTS通信機器を100個貼り付けて輸出し、カリフォルニア州ロングビーチ港を経由してイリノイ州シカゴまでの間で実施しました。(図4下) 
 また、今回のパイロット・プログラムにおけるDHSの主旨は、通常の物流オペレーションを変えることなく、収集されたデータを検証項目に照らし合わせて解析するといった手法でした。

パイロットプログラム.gif

DHSが示す検証項目
 ●IEEE802.15.4(2.4GHz)通信について
   Percent dropped messages
   Maximum communications distance
 ●位置情報について
   GPS convergence time
   GPS accuracy
   Motion detection reliability
 ●消費電力について
   Power consumption
   Recharge level
 ●Tag生存率について
   Percent of tags operating at end of test


 そのなかで私共は、技術適合基準に基づいたIEEE802.15.4の無線測定および機器測定、ネットワーク設計、実験局免許申請、リアルタイムロケーションサーバ運用などをサポートしました。パイロット プログラムはすべて順調に行われ、解析なども無事終了しました。
 今後はパイロットプログラム・フェーズⅡとして、シンガポール~日本~米国間での実施が予定されています。


センサーネットワークを用いたアプリケーション展開

 データセンタをベースとしたセンサーネットワークは、国際輸送のコンテナ・セキュリティのみならず、ITSなどの分野にも適用されます。
 たとえば、トラックなどの移動車両に搭載されるGW(ゲートウェイ)はGPS情報と各センサー(温度、湿度、油圧系、アクセルなど)情報をデジタルタコメータと連動した可動式カーナビゲーション上のGISに表示し、リアルタイムな運行管理をサポートします。
 また、情報をインターネット経由でサーバ間で双方向に通信するため、遠隔地からのセンサー制御なども可能です。
 また、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)化されたWiMAXのワイヤレスブロードバンド網なども活用することで、車輌に搭載された監視カメラの画像もアップロードできます。(図5)

zu05.gif

まとめ

従来ユーザビリティの視点を中心としてユビキタス社会について議論されてきましたが、米国政府の義務化とテクノロジはユビキタス社会におけるインフラのあり方に一石を投じるものと思われます。

一方、そのユビキタス環境が適するモデルとして既存の垂直統合型から水平分業型へ移行するレイヤ・モデルについて、日本および米国では議論が進んでおり、日本では総務省を中心として、オープン型モバイルビジネス環境の実現に向けた総合的な施策展開が予定されています。その一つであるWiMAX網などを使ったMVNOの広がりとともにセンサーネットワーク・インフラも今後需要が喚起されるものと思われます。

2009.08.01 by admin

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